二十二話
二十二話 少女とチルノ




月花「場所を変えますよ。」





月花は地面に巨大な魔方陣を出す。





バリバリバリバリ!!!










霊夢達が眼を開けると、
そこは荒れ果てた大地が
広がっていた。






魔理沙「何だここは!?」







月花「ここは過去に滅んだ土地。
名を『アルカディア』と言います。


リュカーの父が生まれた土地であり、
  ・・・・・・・・・
私の一番最初の死に場所でもあります。」







空には黒い雲が広がり、
薄暗く、乾燥している。






よく見ると、
あちらこちらに魔方陣が
漂っていた。







パチュリー「私達は今あの子が引きずり出した過去の中にいるということね。」







チルノ「これが滅びる寸前の
大地の姿か…。」








月花「安心してください。滅びるのは…」





月花    トンプウ
戦火『赤壁の東風』!!!










月花「貴方達が先ですよ!」





東方向から炎とともに
風が荒れ狂う。







チルノ「くっ!」







チルノは風が吹く方向に手をかざし、
冷気で熱風をさえぎる。








月花「見た目ほど熱には
弱くないんですね。」






絶えず、周りを囲う
魔法陣からは槍が飛び出る。






チルノ「ちょっとマズイな…。」






チルノは東方向に
手をかざしたまま、
槍を避け続ける。









月花「やはり熱は
苦手のようですね…。」







今度は月花が背後をとる。






チルノ「…!」






月花「はっ!!」







ドス黒い魔光線が
チルノの脇腹に当たる。






チルノ「がっ!!」






チルノは傷ついた脇腹に
手をあて、もう一方の手で熱風を抑える。







霊夢「マズイわ!
チルノがいくら強くても
氷の妖精であることに
変わりはない。」







パチュリー「やめておきなさい。
この結界の外に出た
とたんに黒炭になるわよ。」






魔理沙「だがさすがに…!」





美鈴「チルノは大丈夫です。

彼女は十分に幻想郷を
背負っている。

この程度の風には負けません。」











魔族の血が濃くなった
月花の魔力は格段に
上がっていた。









チルノは大量、高熱の熱風により片手がふさがり、
周りからの槍によって
翻弄され、月花本人からの攻撃を受ける。




月花が他のスペルを
出さないのは、
チルノの弱点である戦火の
スペルを長引かせるためと、

ただ単になぶり殺しに
しようと思ったからである。








月花「さっきの威勢の
良さは
どこへ行きました!?


手も足も出ないとはまさにこの事ですね。

己の未熟さに
もがき、苦しみ、果てるがいい!!!」







魔方陣から鎖が飛び出す。

チルノは鎖から逃れようと
するが、
熱風と真逆の方向から
飛び出してくるため、
向かい風になり、上手く
かわすことが出来ない。







鎖は高熱を帯びていた。







チルノ「ぐあっ!」






一本の鎖が足に巻き付く。






チルノはそれをすぐさま
断ち切るが、
その瞬間に四方八方から
鎖が飛んでくる。




一瞬とはいえ、失速した
チルノにそれを避けることは出来なかった。







ガシャン!!







チルノ「ぐううう!!!」








月花「やっと捕まりましたね。
この鎖の熱は貴方に
とっては苦痛でしょう。


ですが、
その熱では死ぬまでに
時間がかかりそうですね。
私自らの手で、トドメを
さして差し上げましょう。」







月花はチルノの額に手をあてる。





ドン!!






至近距離からの念力を
チルノは何の抵抗も出来ずに食らう。


チルノは鎖が巻き付いたまま吹っ飛ぶが、
鎖は途中で止まり、
再度チルノの身体を月花の
目の前まで引き戻す。







チルノ「はぁ、はぁ…。」








月花「すぐには殺しませんよ。

この鎖は私の思うがままに伸び縮みします。」







ドン!!!





今度はチルノの腹に直撃する。








チルノ「かはッァ!」







そして再び月花の前へ。









チルノ「ゲッホ、ゲッホ!!」










月花「アッハッハッハッハ!!!!!


滑稽ですね管理者!!!
思い知りましたか!?


これが貴方と私との差ですよ。

経験、魔力、思い、才能、何一つ貴方が私に上回る
ものは無い!!




先程貴方は自分が最強と
言いましたね…!?


笑わせるな。
夢を見るのも大概に
しなさい!!



根拠も無し、理屈も無し、ただ他より優れている
だけで管理者と謳われる。



その態度!、その姿勢!、そして何より
気に食わないのが…」









月花はチルノを指差す。







月花「その目付き!!



何故その状況で
私をそんな目で見る!?


それは苦しんでいる
目じゃない。
その目が気に食わない…

その目で私を…」








月花の手に黒い球が浮かぶ。







魔理沙「チルノ!!」








月花「見るなァ!!!」










ズガーーーン!!!!!






































月花「はぁ、はぁ、フフッ。

死にましたかね?
一応手加減はしたつもり
なんですが…
足りませんでしたか?


まあいいや。」









月花は霊夢達を見る。







月花「いつまでそこに
いるつもりですか?




…ああ、この空間から
出たいのなら空に一つだけ黄色い魔方陣があります。
そこからならいつでも
出れますよ。



もっとも、そこの黒い
魔法使いさんはそんな気、さらさら無いみたいですが…。」









魔理沙は怒りで今にも
爆発しそうな表情だった。








月花「まあ、今ちょうど
相手が空きました。


私と戦う気ならいつでも
どうぞ。」








魔理沙「テメェ…!」










パチュリー「…クッ。」






霊夢「パチュリー…?」








パチュリー「アッハッハ…!」






パチュリーはいきなり笑いだす。







魔理沙「何だパチュリー!?」







月花「…何がおかしい。」








パチュリー「魔術師よ。

貴方は一つ勘違いをしている。」








月花「…?」








パチュリー「確かに、
チルノはとても
最強の妖精とは言えないわ。


たとえ最強だとしても、

妖精の中の最強なんて
たかが知れている…。





でももし、チルノが
   ・・
最強の精霊だとしたら…。」








カチカチカチカチ!!!!!!!







月花「なっ!?」






チルノをつないでいた鎖が
瞬時に凍結し、その温度差によって破壊されてゆく。






カチカチカチカチ!!!!!!!







パチュリー「貴方が今まで
相手をしていたのは
『自称最強の妖精』。


でも今のは…」










ゴゴゴゴゴゴ!!!!!








パチュリー「正真正銘、
『最強の精霊』よ!!!」














我は妖精―

湖上で生まれ―

氷と共に生きる―



我は妖精―

湖上で生まれ―

他の妖精と共に歩む―



汝は精霊―

幻想郷の地のもとに―

その意義は
幻想郷のもとに―



主よ叫べ―

凍てつく氷のごとく―

その眼差し―

叫べ、その名は―











チルノ「その名は、
『ルーネイトエルフ』!!!!!!!!!!!」






















地面が一瞬で凍り付く。



熱風が吹雪に変わる。














月花「くっ、何ですか
貴方は!?」







チルノ「驚くことはない。

言ったろう?
私は最強だ。」














霊夢「あれが…。」






魔理沙「精霊…。」







パチュリー「結界の中まで寒いわね。

でも…。」






美鈴「綺麗…。」








月花「第2ラウンド…
ですか?」







チルノ「そういう事だ。

詠唱に手間が
掛かっちまってな。」








月花「いいでしょう。

この地に氷の残骸を
供えさせていただきます!!!!!」







チルノ「生憎、
過去に置き去りになるのは御免こうむりたい。


過去に好かれた魔術師よ!今一度その過去に縛られ、己の道を
出直してくるがいい!!!!!」






























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身体は二次元で出来ている。
血潮はガソリンで
心はアルミ。

ただ一度の恥もなく、
ただ一度の喜びもない。

その身体は…
無限のぬかるみで
出来ていた。







…わけ分からん。

w友達に教えるw
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