二十七話
二十七話 少女と事件の二日後




紅魔湖にて―





バシャバシャ!





チルノ「待てーい!」






今日もおてんば恋娘は
蛙を追い掛ける。






チルノ「待てーい!

ガマ吉〜!」






バシャ…






月花「…。

何で貴方に負けたのか
理解できませんね。」






チルノ「おっ?
何だ、この間の…。



ガマ食うか?」






月花「美味しそうですね。


後でいただきます。」






チルノ(あれ?

お前のキャラは
そういうヤツなのか…?)




















月花「ここは綺麗ですね。」





チルノ「そうだろ?

紅魔湖、
あたいの湖さ。」






月花「今日来たのは…

少し貴方と
お話がしたかったからです。」






チルノ「ん、何だ?」






月花「あの時、
何故私を
殺さなかったのですか?」





チルノ「何の話だ?」






月花「とぼけないで
ください。


貴方に射ぬかれるまで、
私は
魔に寄っていましたが
確かに記憶は在ります。




…わざと
心臓を外しましたね。」






チルノ「ありゃ、
気付いていたか。」






月花「放つ瞬間にオーロラの
わずかなスキマから、
貴方の矢が私から見て
右へHoズレるのを
確認しました。



私はあの時完全に
魔に汚染されていました。

アヴィスの扉まで
開いたんですよ?」







チルノ「ああ、
あれはヤバかったな。」






月花「ヤバいなんて
モノじゃありません。


あのオーロラの護符が
在ったからいいものの、
堕ちたら二度と戻って
これなかったんですよ?」





チルノ「でもあたいはホラ、
ちゃんとここにいる。

それで
よかったじゃないか。」






月花「はぁ…



貴方って…
馬鹿なんですね。」






チルノ「はははっ。

最高の褒め言葉だ。」







月花「ありがとう…。」






チルノ「ん?」






月花「私は死んでも
転生することが出来ますが、
ワケ在ってこの身体からは離れたくなかったんです。



この身体のまま
生かしてくれた貴方には…感謝しています。



ですから、
ありがとうございます。」





チルノはにっと笑う。





チルノ「どういたしまして!」


















月花「さて、
そろそろクロウリー達も
回復する頃でしょうから、私はこれで失礼します。」





チルノ「おお。

気を付けてな。」






月花は立ち止まる。






月花「賢者の石のこと
ですが…。」






チルノ「ん?」






月花「私…

まだあきらめて
いませんからね?」






チルノはふっと笑う。






チルノ「そん時ゃ、
また相手になるよ。」






月花「お元気で…。」






そういって
少女は去っていった。








チルノ「…今日も、

まったくいい天気だ。」




































博麗神社にて―





稲瀬「ん…。」




千代女「姉上!
気が付かれたか!?」





稲瀬「千代女…。


ここは…?」





千代女「まだ起きては
ダメです!



ここは博麗の神社。

我々は敗北したようです、姉上。」






稲瀬はゆっくりと体勢を
崩す。






稲瀬「そう…

クロちゃん達失敗しちゃったのね。」






千代女「館長も月花も奈波もリュカーも
目を覚ましています。


ただ…。」






稲瀬はその時嫌な予感が
するのを感じる。



一番聞きたかった名前が
出てこなかったからだ。






稲瀬「…錬は?」





千代女「錬はまだ…。」






稲瀬は起き上がる。






稲瀬「錬はどこに?」





千代女「あっ、
いけません!」






千代女は稲瀬を止めようとするが、
稲瀬は慣性を無視して
千代女を触れさせない。






稲瀬「姉上…。」















スー…。





稲瀬「錬!」






稲瀬が障子を開けると、
そこにはまだ寝たままの
錬と座っているアレイスターが
いた。






アレイスター「稲瀬…。」






稲瀬「クロちゃん…、
いい加減
説明してもらうわ!!」






千代女「姉上!」






奈波「何だ騒がしい…。


稲瀬!
起きたのか!?」







辺りが騒然とした空気に
包まれる。






奈波「あー、
今回負けたのは
俺が調子こいたせいだよ。

すまんかった…。」






稲瀬「私が聞きたいのは
そんなことじゃないわ!


クロちゃん、
何でそこまで隠すの?」






千代女(館長が私達に
隠し事を…?)













アレイスター「ふう、
いつか問われると
思っていた…。



お前が私に聞きたいのは
こうだろう。

『何故錬を知っていた?』。」






奈波「は?」









稲瀬「錬はね…、




     ・・・・
錬は、人間じゃないわ。」







奈波「なっ!?」





千代女「何だと!?」












稲瀬「私が一番最初、
錬に逢った時に気付いた
ことよ。


      ・・・・
この子には、傷が無い。」






千代女「傷が無いとは…?」








稲瀬「誰しも、
些細なことで怪我はする。


転んだり、
ぶつかったり、
切ったり、
すったり、
火傷したり…。




よほど
管理されてない限り傷は
必ず身体のどこかにある。


人間である限りね…。




ましてや、
錬が住んでいたのは
ほぼアウトドアな環境。

傷が
無いなんてありえない。





けれど彼女の身体を間近で見た時、

彼女には傷も、
傷跡も見当たらなかった。



これは
どういうことかしら?」












アレイスターは深く溜め息を吐く。







アレイスター「千代女、
錬の両手には包帯が巻いてある。


外してくれ。」






千代女「しかし、
これは霧雨の恋符による
火傷と聞くが?」






アレイスター「稲瀬の言う通りだ。

錬は
火傷なんかしていない。


その包帯で隠したいものが在ったから隠していた。

まずはその腕のことから
話したい。」







千代女は錬の両手両腕に
巻き付けてある包帯を
ゆっくり解く。








千代女「これは…!!」






奈波「何なんだそれは?」






錬の腕には黒いアザが
在った。

いや、アザというよりは
もはや線に近い。


無数の黒い線が錬の両腕にまるで刺青のように入っていた。








アレイスター「これは体内結界だ…。」






奈波「それって
館長と同じヤツか?」






アレイスター「いや、
この結界は外敵から身を
守るためのモノではなく、

・・・・・・・・
自身の分解エネルギーから
身を守るためのモノだ。」







稲瀬「でも今までの
錬の分解だったらこの眼で幾つか見てきた…。

そんなものは
出てこなかったわ。」







アレイスター「それは、
通常分解出来るものを
分解していたからだ。


分解エネルギーを最小限に
抑えることが出来て
いたんだろう。





だが、
この間の霧雨との一戦で
通常分解出来ない

・・・・・・
魔力そのものを分解して
しまった。




体内結界はそれに反応したんだ。

錬がいつ目覚めるか
分からない。




・・・
200年前もそうだった…。」






アレイスターは外を向く。















アレイスター「私が魔術協会に
いた頃のことだ。






私は協会からある依頼を
受けた。


それは、



・・・
滝城家全員の抹殺だった…。」

































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コンビニのティラミスアイス。

そいつは俺に話し掛ける。
兄さん、最近
甘いもの食べてないだろ?隠しても無駄さ。
俺の声が聞こえているのが何よりの証拠。
さあ、俺を買うんだ。



だ、だが俺は今日
メイトーのなめらかプリンを
買いに来たんだ。
そんな誘惑には決して…



店員さん!
今日のデザートはティラミスで!

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