◆2014年2月2日(日) 【[約束のクローバー]】 2008.7.4 いつしか君が持ってきてくれた ｢幸せになろうね｣と願いを込めた２つの四つ葉のクローバー 今でもお守りに入れて 持ち続けています 家の事情で海外に行く前の君は 行きたくないと僕に抱き着き 微かな光で照らされた部屋の中で、泣き明かしたね 君が離れ 孤独感に気づいた僕は 今度は自分一人で泣いていた あの時は強がって慰めてたけど 本当は僕も泣きたかった 離れたくなかった １番最初に届いた四つ葉のクローバーの絵柄のエアメール それには今の海外での暮らしの内容と ２枚目には ｢…今は寂しいけど 二人の約束のクローバー ずっと大切に持っててね あなたのクローバーが私 私のクローバーがあなた クローバーで私たちは繋がってるんだよ だから いつか私が日本に帰ったとき 幸せになろうって願いを込めたクローバーを 交換しようね…｣ そんなエアメールの交換を続けた生活を過ごし ５年という月日が経った エアレターの数も増え 君からの最後の手紙 ｢来週日曜日に、帰国します｣ と書かれたメッセージ また２枚目に ｢約束の交換、覚えててね｣ お守りに５年も入ってた四つ葉のクローバーは 黄色く色褪せ枯れていたけど あの頃と変わらない形の 約束のクローバー 約束の交換の日 僕は空港で君の帰りを待った 約束の時間 着陸時間のはずの飛行機が到着しなかった… 風の影響で遅れているのかと空港でのテレビに目を向けた 周りの人がいきなり騒然し、ざわめき始めた 僕も目を疑った テレビの画面には この時間に来るはずだった便の飛行機の墜落事故のニュース 僕は動けなかった テレビの言っている意味を理解出来なかった わからなかった… じゃぁ…彼女は生きてるの？死んでるの？ それだけが頭をよぎり その場でひざまついた その時に耳元から声が聞こえた ｢約束だよ｣ 僕はとっさに振り向いた だけど、 愛する人はいなかった 周りの人は騒然としているばかりで 今の僕の目の前は景色化されていて 何も考えられなかった どれだけ時間が経っても、愛する人は現れない お守りの中のクローバーを手にしても 君は現れてくれない 僕は泣いた 人が大勢いる前で 声をあげて泣いた これからは一人なの？ 約束の交換はどうなったの？ 君はもういないの？ クローバーの願いは途絶えてしまったの…？ ５日が経ち、涙が枯れた僕は 仕事も行かずに家にひきこもっていた この部屋で愛を育んだ二人の繋がりは もう無いと… 約束のクローバー テーブルの上に 置いて 今でもかざしてあります このクローバーは君だから だけどもう、捨てたほうがいいのかと 忘れたほうがいいのかと そのクローバーを手に取り出した その時 家のチャイムが鳴った 僕はクローバーを持ちながら玄関を開けた… そして 目の前には 泣き顔で右手にクローバーを持った女性が その右手を僕の顔の前に差し出してきた びっくりして身動きとれなかったけど 目の前には、信じられないが… 愛する君がいた… 右手に持ったクローバーは僕のクローバーと同じく、黄色く色褪せた四つ葉のクローバー 泣き顔だった君は無理矢理笑顔にしてこう言った ｢ゴメンなさい、そして…ただいま｣ 紛れも無い愛する人だった 彼女は帰国前日、病気にかかり入院していたらしい だから帰国日の事故には合わなく 今日の便で無事に帰ってきたらしい 僕の枯れはてたはずのまぶたに また涙が込み上げた… 君の差し出した右手に 僕も約束のクローバーを手にして 無理矢理笑顔にして君の右手に手を差し出した 二つのクローバーが交差し お互いクローバーを交換した 二人の５年前の約束が今、果たされた きっとこのクローバーが愛する人を 守ってくれたんだと僕は思う 神様がくれた、奇跡のプレゼントなんだと そしてこのクローバーにお願いした 幸せになろうっていう約束 きっと果たされる これから先、歳をとって おじいちゃんおばあちゃんになろうと きっとこの約束のクローバーが 僕らを繋がらせてくれると 信じてる… [▽追記] [感想] [感想一覧(6)][更新通知] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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