齊香囗_

◆2014年2月1日(土)
【[愛詞〜アイコトバ〜]】
[愛詞〜アイコトバ〜]

2009.2.1



ボクらが繋がった日


ボクらは冬空の星を見上げていたね


輝く星を見ながら


この愛を永遠にしようと


二人で誓ったね...





手の平を

空に向け唄った詞

『アイシテル』の一言

キミも真似して空に唄う

二人、空の星を掴み

その拳同士をぶつけ合う

これがボクらのアイコトバだった





また手を広げ

繋いだ両手

二人、頭を寄せ合い

共に過ごした冬の空

白い息をはきながら

寒いと言ってボクにひたすら体を近づけ

くっつくキミが温かくて...

キミと一緒にいることが幸せと感じられるから

キミといる冬は大好きだった...





やがて一緒に住むようになり

幸せが一つ、二人を包んだ


キミとの時間


キミの料理


キミの笑顔


そして1ヶ月に1回


二人の場所で唄う


二人のアイコトバ


毎日が幸せに包まれ

刻々と時間が流れ

2年の月日が経とうとしていた



結婚を決意し

買った指輪

ボクらが繋がった

あの日、あの場所で

プロポーズしようと決心した





約束の日の10日前

いつものように仕事に向かうキミを

いってらっしゃいと声をかけ

いつものように振り返り

キスをしようと近づくキミ

いつものようにキスをし

笑顔でいってきますと言うキミ

いつものようにキミを見送り

ボクも支度をし仕事に向かう





このキミとのいつもが

最後になるだなんて





二人の未来が閉ざされるなんて





思ってなかった...





仕事が終わり、帰る途中

急にきた知らない人からの電話

病院からの電話だった





彼女が…倒れた…





そんな通知だった...





頭が真っ白になり

とっさに病院に走り出した


涙を流しながらも

必死に走った


どうか無事でいてと


どうか生きていてと


そう祈りながら

僕は走った



けれど病院にはもう







生きているキミはいなかった...








僕の視界に

笑顔のキミがいない




手をにぎっても





キスをしても





アイシテルとささやいても





いつものように反応してくれる





キミが…いない





キミの手を握り



泣いた





目を覚まして欲しい


この気持ちが届かなくて


キミがいないなんて


納得できなくて


現実に


目を開くことができなくて


ただただ僕の頬に


涙だけがこぼれ落ちてきて...


苦しくて…苦しくて…











その日...

キミは星になった...










ガキだった頃…

聞いたことがある…

人は死んだら星になるんだって…

星の中に…

青く光る星があって…

それは自分にしか見えない…

自分が思っている人の星なんだって…










何も食わず

過ごす日々

日は経ち

キミにプロポーズするはずだった日になった





ボクは二人繋がったあの場所へ向かった





キミへ渡すはずだった



指輪に握りしめて...





空を見上げた

いつもキミと見ていた星空

空全体に光りの屑が広がっていた

ずっと見上げていたら

一つの星が、ボクの目に止まった



小さい星に周りを囲まれて


一つだけ輝く



青光りの星



見たことのない星だった





昔聞いた星の話しが頭をよぎった





あの星はキミなのかと...


キミなのだとしたら、何かを伝えにきたのかと...


何かを伝えなきゃいけないのかと...










二つの指輪を手の平に乗せ



キミを思い



その星に、アイコトバを唄った...










空に唄います


君を愛している


キミがこの世にいないのだとしても


いつまでも愛しています


いつまでも見守り続けます...


この思い


流れ星となって


届け、キミの手の平に



キミの思い


粉雪となって


届け、ボクの手の平へ...




指輪をにぎり、その拳を星にぶつけるように差し出した





そしてまた涙が溢れてきて


指輪を持った手で涙をふいた


必死で涙をこらえ


また空を見上げた





さっきまであったはずの青光りの星が消えていた





戸惑いながらも星を探した





けれど、その星は見つからなかった





数秒後





空から雪が舞い降りてきた





驚いた





けど…ボクは微笑んだ





キミが気持ちを届けてくれた



なんかそう思えたんだ...




ボクら繋がってる

アイコトバ…伝わったんだと...





「ありがとう





キミと出逢えて





本当に良かった





愛してる





…いつまでも」










そう言って、


二つの指輪を


土に埋めた





風が吹き出し





ボクの髪をなびく中





またボクは空を眺め





微笑みながら拳を突き上げ





その拳を下ろした後





風が止んだ





風が止むと同時に





ボクは倒れ





その場で安らかに眠った...










ありがとう...













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