2/40ページ目 《第二話:過去》 ―――4年前。9月。 俺、南川竜輝(みながわりゅうき)は、市内の高校に通う2年生。 成績は特に良いわけでもなく、悪いわけでもなく、ごくごく普通といったところ。 それでも、将来は獣医になるのが子供の頃からの夢である。 獣医科大学に合格する自信は・・・・今のところ無い! 仮にも医者を目指しておいてあれだが、まぁ…なんとかなるだろう…。 今の俺は勉強よりも部活のバスケに力を入れている。 うちの高校は県内でもトップクラスの実力で、過去に一度、インターハイに出場した事がある。 それ以来、出場を逃し、今年のインターハイも出場出来なかった為、ウィンターカップ(全国高校バスケットボール選抜優勝大会)出場に向けて練習にも力が入っている。 夏の体育館は蒸し蒸ししていて暑さでへばりそうだ…。 夏は蒸し暑く、冬はくそ寒い体育館てなんなんだろう。 俺のポジションは中学ではF(フォワード)だったが、高校に来てからは背の高い人が多く、G(ガード)になっている…。 「あっちぃ〜…今日もキツかったなぁ…ジュース買いに行こうぜ?」 入部してから一番仲のいい、北山健太。こいつは185cmもあってイケメン。さらには成績も優秀ときた。 性格はとにかく明るい。いわゆるムードメーカーてやつだ。 高校入ってからも身長があまり伸びず165cmしかなく、イケメンでもなく、成績も普通の俺とは正反対である。 『天は二物を与えず』 などといったふざけたことわざがあるが。一体、誰が考えたのか。抗議したいものだ。 だから俺は他の人よりも沢山練習するようにしている。休みの日には近くの河川敷にあるコートへ行っている。 練習の甲斐あってチビの俺もレギュラーになる事が出来た。 バスケはどうしても背が高いほうが有利だから。一度でいいからダンクをしてみたい…。 今日も部活が終わり、家路に着く。 [続きから読む] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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