3/40ページ目 《第三話:始まり》 部活が終わって一息ついてから、家に帰るまでがまた地獄である。夕方といえど、とにかく暑い。さらにはセミの鳴き声が暑さを際立たせている。 帰ってからはゲームをするのが楽しみである。 勉強は………いや、この話題には触れないでおこう。 今やっているのは、ポケモンダイヤモンド。知らない人はいないだろう。ポケモンは子供の頃から続けている1番好きなゲームだ。 学校帰りにいつものコンビニで、スポーツドリンクとおにぎりを買って行くのが日課である。たまに新商品が出ていると必ず手が伸びてしまう(笑) 夏には朝からアイスを買ったりもする。あまり社交的でない俺でも顔なじみになり、世間話くらいはするようになった。 ある日、いつものように店員さんと 「今日も暑いね」 などと話しをしていた時 「なんだか今日は顔色悪いね?夏風邪でもひいた?」 「そうですか?いや…風邪はひいてないですけど…低血圧なんで血行が悪いかも(笑)」 「低血圧なの?(笑)なんともないならいいけど、体調管理はちゃんとしておかないと。試合、近いんでしょ?」 「はい。2週間後です。」 「頑張ってね。それまで体調崩さないように。」 「ありがとうございます。」 と会話をし、コンビニを出た。 夏の夕方は夕日が進行方向にあって眩しい。 「ただいま。」 「お帰り。あんた顔色悪いよ?」 俺の顔を見るなり、姉ちゃんが真面目な顔で言う。 「さっき店員さんにも言われた。」 「風邪?あ、馬鹿は風邪ひかないか。」 「うるせー!俺は馬鹿じゃない!普通だ!」 「たまにはさっさとお風呂入って早く寝なさい。お母さん今日も遅くなるからご飯作っといたから。」 「無視かっ!?」 この通り、姉はかなりサバサバした性格で人の話しを聞いてない。だが、しっかり者で、面倒見がいい本当は優しい姉なのだ。 ま、どーせ風邪だろうとは思ったが、試合の時に悪くなるわけにはいかないので、早く寝る事にした。 今日は見たいテレビもないし。 しかし、暑い。 眠れない。クーラーなどという贅沢品は俺の部屋にはないのだ。 [続きから読む] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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