氷龍詩集

《アフターストーリー 〜ひとりの医者と親子〜》
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2話:おじちゃん


僕は生れつき心臓が悪い。赤ちゃんの時に手術していて、僕の胸には傷痕がある。病気の名前は聞いたけど、難しいからわかんない。


今、もう一度手術する為に、ママが働いてる病院に入院してる。


時々、時間が出来たら部屋に来てくれるのを楽しみにしている。


でも最近全然来てくれなくなった。忙しいのかな…


代わりに”おじちゃん”が遊んでくれるけど。やっぱりママと遊びたいな。


僕が一人で絵本を見ていると


「何読んでるんだ?」


”おじちゃん”が入って来た。


「あ、おじちゃん」


「お兄ちゃん!それに先生だぞ?」


「だって、ママが”おじちゃん”て言ってたもん」


「ママが来たら、おじ…先生に言うんだぞ?ちゃんと”お兄ちゃん”て教えてもらわないと」


「うん。わかったよ、おじちゃん」


「お兄ちゃん!!」


この”おじちゃん”は、僕の担当の先生で、名前は南川(みながわ)先生。


ママと違って暇なのか、よく部屋に来て遊んでくれる。


おじちゃんも昔、病気だったけど、いい先生に逢えて良くなったんだって。


「今日は何して遊ぶ?」


「バスケット!」


「よし。準備しよか。」


バスケットは、おじちゃんが教えてくれた遊び。


紙を丸めてごみ箱に入れるんだ。


でもね、看護婦さんに見つかると怒られる。僕じゃなくて、おじちゃんが怒られる。


僕には


「あんまり、おじちゃんの真似しちゃダメよ?」


て言われる。看護婦さんのほうがおじちゃんより強いんだ。




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