2/15ページ目 2話:おじちゃん 僕は生れつき心臓が悪い。赤ちゃんの時に手術していて、僕の胸には傷痕がある。病気の名前は聞いたけど、難しいからわかんない。 今、もう一度手術する為に、ママが働いてる病院に入院してる。 時々、時間が出来たら部屋に来てくれるのを楽しみにしている。 でも最近全然来てくれなくなった。忙しいのかな… 代わりに”おじちゃん”が遊んでくれるけど。やっぱりママと遊びたいな。 僕が一人で絵本を見ていると 「何読んでるんだ?」 ”おじちゃん”が入って来た。 「あ、おじちゃん」 「お兄ちゃん!それに先生だぞ?」 「だって、ママが”おじちゃん”て言ってたもん」 「ママが来たら、おじ…先生に言うんだぞ?ちゃんと”お兄ちゃん”て教えてもらわないと」 「うん。わかったよ、おじちゃん」 「お兄ちゃん!!」 この”おじちゃん”は、僕の担当の先生で、名前は南川(みながわ)先生。 ママと違って暇なのか、よく部屋に来て遊んでくれる。 おじちゃんも昔、病気だったけど、いい先生に逢えて良くなったんだって。 「今日は何して遊ぶ?」 「バスケット!」 「よし。準備しよか。」 バスケットは、おじちゃんが教えてくれた遊び。 紙を丸めてごみ箱に入れるんだ。 でもね、看護婦さんに見つかると怒られる。僕じゃなくて、おじちゃんが怒られる。 僕には 「あんまり、おじちゃんの真似しちゃダメよ?」 て言われる。看護婦さんのほうがおじちゃんより強いんだ。 [続きから読む] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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