†ｼﾘｰｽﾞ一覧はこちらから†
※小解説は最下部に
†詩†
紙芝居に描かれるは
可愛らしい姫？
はたまた勇敢な王子？
あるいは知恵豊かな賢者なのか？
いやいやしかしだがしかし
最も面白く残酷で 嘆かわしくも魅力的
ええ、貴方自身の物語
今はまだ半生しか過ぎていない模様
ですが
どうぞ振り返ってみては？
誰かと誰かが出会った
そこにはきっとアイが鎮座し
この世に生を 受けました
御覧なさい 初めて歩いたようですね
誰かに褒めて 頂いて
喜ばしい限りの お顔
御覧なさい
考えることを 覚えた様子
ego････ええ自我 というものですね
走ることを知り 止まることを知り
見る事を知り 話す事の楽しさを知った
必然の出会いと 偶然の別れ
なるほど苦しい のですね
そう 自我というものは 非常に苦しい
何かを考え何かを気がつき何かを否定し
何かを憎しみ何かを肯定し何かを悟った
そうですか 何かを 決断なさった
そうですか･････そうですか･････
そして この今に 至るのですね
残念ですが
ﾜﾀｸｼがお見せできるのは これだけのようですね
なぜなら貴方はまだここまでしか 生きていない
如何致しましょう
もう一度ご覧に なられますか？
さすれば次の ヒントがあるやも しれません
ですが
覚えておいて頂きたい事が
ここに一つ
いつでも
貴方には貴方を見守っている方が 居られるようです
恋人？肉親？友人？幽人？
誰かは貴方が･････気づくこと
さあ 瞳を閉じて 希望の彼方へ
zero zero quattro
･････生きてらっしゃい
あなたが来るには
―――まだ早すぎる
†小解説＆お礼†
どうぞこの辺で、自身の人生を振り返ってみると良いかもしれません、ﾋﾞﾝｷｰﾉはそんなことを言いたいようです。
ﾀｲﾄﾙ(fine)通り、実質これにて【ﾋﾞﾝｷｰﾉ=ｼﾞｮｾﾞﾌ】ｼﾘｰｽﾞは一端終了致します。ここまでお聴きいただいた皆様、本当に有難う御座いました。
思いもよらず、ｼﾘｰｽﾞ化してしまったお話ですが、聴いて下さっている方が居られたというだけで、やっていて心強く、また楽しく作ることができました。
このｼﾘｰｽﾞはまだまだ何かしらの内容で続けたいと思っておりますので、その際は１～１２話までを第一部とし、第二部から始める、といった形で、新たにページを作ると思いますので、お伝えしておきます。
それでは、そのときまで、ﾋﾞﾝｷｰﾉとはしばしのお別れを―――。
BGM：【組曲「道化師」エピローグ 管弦楽名曲集Ⅰ/サバリッ
シュバイエルン国立歌劇場管弦楽団】
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