zalloの独り言
2011年05月02日(月)
【2 まるでエルフが出てきそう】

〈前回の末尾文〉

ふと目に付いて足を止めた
目の前には、青い薔薇があった
・・・・・青い薔薇なんて、存在しないのではなかったろうか

ああそうか、ここは空想だったな
何があっても、それは正常

――――そう考えたとき、ふと目の前に銀色の長髪の人が現れた


……………………………………


私の気が付かないうちに
既にそこに居たようだ

青い薔薇を手にしたまま
その人に釘付けになっている私を不思議そうな
或いは面白いものを見るような眼差しで

私はその人に見つめられていた


その人の歳の頃はわからない
幼くないが、年でもない
妙齢に尽きる

その人の性別は判然としない
男性にしては美し過ぎて、女性にしては凛としていて
中性に尽きる


そんなことを考えている間も
その人は私を眺めていた
だが、その人は急に険しい表情になった

『手は、痛まないの?』

少しハスキーで
とても切ない旋律のような音――いや、声だった
私は言葉の内容より声の魅力に囚われ
その人が間近に来て
何故か私の指をくわえるまで
止まった時間の中にいた

『我々以外の者が薔薇を素手で掴むなんて勇気があるね。
貴方たちにとってこの刺には多少の毒があるんだよ?
舐めれば血は止まるけど、解毒をしなければね』

私は手を引かれるままに
その人に付いて行った

しかしやはりそれどころではない

その人の唇が触れた指先が熱い

―――毒の、せいだろうか?


〈次回に続く〉


14:58
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