【春の夜の】 印字の掠れた書物を開く 私の知らない世界が在る 深い森の中の開けた奥地の湖に 白い馬を見つけた真昼 印字の掠れた書物を撫でる 古びた紙の匂いに恍惚とし 深く深く息を吐く 望郷の肌寒い霧の山中を見渡す事も 今は昔の記憶の彼方 もう一度息をして 瞑想だけで想いに浸る 時を謳歌した書物を愛す それは草花を愛おしみ 霊峰へ思いを馳せる事によく似ている 読みふける己が何だか 綺麗な水晶の様に透明になれるような その時の時の流れだけは 崇高に成ってくれるような ああ貴方を愛していると言えもしない言葉を 簡単に言えてしまうような 不思議である 時を謳歌した書物を愛す 触れているだけで恍惚なこの純粋さを どうか忘れないで欲しい ーーーーー私よ 春の夜の 虚ろな時間より 21:12 コメント(0)/トラバ(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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