2016年08月12日(金)【サロメ展のために 文字によるデッサン「サロメの狂愛」】
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「サロメの狂愛」
その空虚を見つめる妖しい瞳に
私の心は掴まれた
この瞳で
誰もがひれ伏し抱きたいと思うこの瞳で
アノ者を見つめたけれど
ヤツは何一つ動じる事も無い
なんと惨めなのでしょう
虚空をかすめるその瞳に
私の瞳をあてがった
命じるように唇を差し出すも
何の興味も示さない
嘆くのはただ秩序の乱れ
諫言の連呼
闘争心
そんなものが私を取り巻くのだわ
何も見えなくなっていくの
アノ者をどうしても服従させたい
この私の言葉を一つも聞かないなんて
前代未聞の恥辱
ただひとつ 口吻してくれればいいのに
貴男の為に踊るわ 馬鹿な王に
貴男の首の為に踊るわ 約束させたの
貴男の唇の為に踊るわ 首をくれるって
だから踊るわ髪を振り乱して
六つのベールは脱ぎ捨てた
喧しい太鼓も鐘も鳴り止まない
最後のベールも脱ぎ捨てた
そうよ躍るの若い裸体を振り乱し
お前の首を貰うため
そしてほぅら
貴男の顔も十分悦に入ってる
私はきっとそれ以上
ねえほぅら
貴男やっと手に入ったわね
私の唇 サロメの唇
首だけで 味わって
Salome's Lip
戯曲サロメ。
イギリスの作家オスカーワイルドが書いた物語です。この物語はヘロディア王の娘サロメが予言者ヨハネに恋をし、破滅に追いやった物語。その血の穢れ、その血の哀しみ。自らを己の唇で死に添い遂げさせたヨハネへの接吻を望んだサロメの死と、血、そして官能のショー。その戯曲の展示を9月に京都ライト商薈で行います。
サロメの唇。
期日: 9月22日から10月2日まで(26日休み)。場所: 京都ライト商會
21:05
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